展覧会情報「第11回 白日会関西支部 選抜展」

初心者必見!基本的な油絵の描き方と最初に揃えたい道具について

着彩
これから油絵を始めてみたい。
今までなんとなく続けてきたけど、イマイチ描き方の手順がわからない。
油や道具の種類が多くて何を使うべきか知りたい。

油絵は「分からないことが多すぎる」と考えている方は少なくないと思います。

油絵具は修正が自由にできるので、初心者が絵を学ぶにはうってつけの画材です。
道具や描き方についても特に難しいわけではないので、ぜひこの機会に押さえておきましょう。

この記事では、基本的な油絵の描き方と道具について解説します。

モチーフ

次のようなモチーフを用意しました。
水差しとりんご2つのシンプルな構成です。

モチーフ

基本的な油絵の描き方‥ステップ 1

木炭で下絵を描く

下絵

木炭を使って下絵を描きます。

6Fのキャンバスボードを使用。
これは両面使えるので練習用に最適です。
※ 片面しか使えないものもあります。

下絵

大づかみに形態を捉えていきます。

下絵

画面に対してだいたいの位置が決まったら、形を決めていきます。
あくまでもアタリを取るだけなので、決定的な輪郭線を追いかける必要はありません。

形の微調整は絵の具で行います。

最初に描いた下絵はバランスがよくないと判断し、若干右に動かしました。
下絵に迷いがなければ、ウエスで木炭を拭き取るだけでもいいのですが、今回は複数の線があるためフィキサチーフで木炭を定着させます。

着彩

着彩1

イエローオーカーで形を描いていきます。
下絵の線をなぞるのではなく、もう一度モチーフを観察しながら新たに描き起こしていくつもりで。

イエローオーカーを使っているのは目立たない色だからです。

画溶液はテレピンを使いますが、ペインティングオイルでも構いません。

着彩

明るいグレーを作り背景から描きます。
キャンバスに描く場合、豚毛の筆を使ってキャンバスの目地に絵の具をすり込むように塗ります。

ここで使った色は次の3色。

イエローオーカー
コバルトブルー
パーマネントホワイト

どこから塗り始めても構いませんが、背景は真っ白のまま進めるより、先に塗る方がいいでしょう。色は隣の色との関係で見えているので、モチーフの色を塗る際に影響するからです。

着彩

少し抑えた調子の色で画面全体を塗っていきます。
ここで使用している色は次の通り。

水差し イエローオーカー、バーンとシェンナ、バーントアンバー、ビリジャン。
青りんご イエローオーカー、ビリジャン。
赤いりんご バーントシェンナ、カドミウムレッド。
明度はパーマネントホワイトで調整します。

✅ 混色の方法は以下のリンクをご参照ください。

着彩

形を整えながら絵の具を重ねていきます。
水差しや青りんごの色にカドミウムイエローも使い彩度を上げていきます。

着彩

ある程度、形が定まってきました。
ここで2~3日乾燥させます。

基本的な油絵の描き方‥ステップ 2

細部の描写

着彩

水差しから描きこんでいきます。
画溶液はペインティングオイルを使います。

使っている絵具は変わっていません。

絵の具が乾いて色が白っぽく見えていたら、ルツーセを使い前回描き終わったときの濡れ色に戻すといいでしょう。

ルツーセの役割は大きく3つあります。
1️⃣ 濡れた色に戻すこと
2️⃣ 新たに乗せる絵具の固着力を高めること
3️⃣ 筆の運びをよくすること
※ 使わなくても構いません。
着彩

りんごも描き込んでいきます。
水差しにハイライトを入れると一気に質感がでてきました。
全てのハイライトが「白」ではないので、しっかり観察することが大事です。

ハイライトにはチタニウムホワイトを使います。
チタニウムホワイトは隠蔽性が強く、硬質な物質のハイライト表現に最適です。

背景の処理

着彩

背景は光の入ってくる側を暗くし、その反対側を明るく描きます。
その方がモチーフの存在感が際立つからです。

同時に暖色と寒色を重ねながら色の深みを与えていきます。

※ イエローオーカー+コバルトブルー+パーマネントホワイトを基本に混色比率を調整し、暖色系の色、寒色系の色を作る。
イエローオーカーが多くなれば暖色系の色になり、コバルトブルーが多ければ寒色系の色になります。

暖色系の色を作る際には、少量のカドミウムレッドも使い変化を与えています。

色を重ねる際、先に塗った色を完全に覆い隠すのではなく、部分的に残しながら塗り重ねていきます。

仕上げ

着彩

細部と全体のバランスを意識しながら、調子を整えていきます。
破綻なくまとまれば完成です。

油絵の道具

最初に揃えるべき油絵の道具を紹介しています。
参考にしてください。

油絵具一式 木箱セット

これから油絵を始めるという方は、セット品をおすすめします。
最低限必要なものは揃っているので、何を選んでいいか迷うこともありません。
※ テレピンはセットに入っていません。

デメリットといえば、木箱は少々重いということでしょうか。
でも、木箱に入っているとかっこいいし、初心者にとって絶対に気分が上がります。
 

✅ 木箱は必要ないという方は次を参考にしてください。

油絵具

絵の具は12色セットを購入し、必要な色を買い足していく方がいいと思います。
人によってはあまり使わない色が出てくるかもしれませんが、比較的使用頻度の高い色がセットされているので便利に使えます。

油絵筆‥豚毛筆

油絵の筆には実に様々な種類がありますが、初心者には毛の白い豚毛筆をおすすめします。
粘りの強い油絵具を知るには、毛の質の硬い豚毛が適しているからです。

✅ 筆の種類や手入れの仕方については次のリンクをご参照ください。

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画溶液

油絵で最も頭を悩ませるのが油ではないでしょうか。
種類も多く初心者にとって、何を選んでいいのか全くわからないというのがその理由です。

ここでは次の2種類のみ紹介しておきます。

■ テレピン

揮発性で油分は含まれておらず、描き始めのみに使います。

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■ ペインティングオイル

描き始めから仕上げまで一貫して使うことができます。

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パレット

パレットには木製と紙製の2種類あります。
※ 大理石などのパレットもあります。

■ 木製パレットは半永久的に使えますが、描き終わった後の手入れが必要です。
■ 紙パレットは消耗品ですが、手入れは楽です。

✅ おすすめは紙パレットです。
手入れが楽ということもありますが、ペーパーパレットは色が白く、絵の具の微妙な色を判断しやすいというメリットがあります。

※ 木製のパレットは茶系なので、微妙な色の判断は難しいです。

油壺、または皿

油を入れる容器が必要ですが、自宅で描くなら不要な小皿で代用してもいいでしょう。

野外で描く場合は油壺がある方が便利です。
油壺には筒形とそろばん型があります。

そろばん型は傾けても画溶液がこぼれないメリットがあります。
筒形は安価ですが、傾けると画溶液がこぼれるので注意が必要です。

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ブラシクリーナー

筆を手入れするために使います。

使った筆は新聞紙などで余分な絵の具をぬぐい取り、まずブラシクリーナーで洗います。
そのあとさらに、石鹸で色がでなくなるまできれいに洗います。

イーゼル

イーゼルはキャンバスを立てかける台です。
キャンバスをテーブルに置いて描くこともできますが、画面を寝かせると正確な形を描くことが難しくなります。
パースがかかり画面の奥に向かって縮んで見えるためです。

ですから、必ず一台は持っておきましょう。
折りたたみ式の携帯用イーゼルを持っておくと、室内でも屋外でも使えて重宝します。

ホルベインの野外用イーゼル「ニューシルバーイーゼル No.74」は4段式で伸ばすことができ、最小長さは40.6㎝です。
かさばらず軽いのが特徴です。

ペーパーキャンバスボード / キャンバス

初心者の方には両面使えるペーパーキャンバスボードがお勧めです。

キャンバスに描くような心地よい弾力感はありませんが、キャンバスに比べて安価で両面使えのでお得です。

数をこなすべき初級レベルではこれで十分です。
キャンバスに比べて薄いので、保管にも場所を取りません。

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✅ それでもやっぱり、キャンバスを使ってみたいという方はこちら。
何より油絵をやってるという気分が味わえますからね。

最後に

油絵の道具はひと昔前からすれば各段に安くなっています。
一度道具を揃えてしまえば比較的長く楽しめます。

趣味としても最高です。
旅先で美しい風景を見ながら油絵を描くなんて、とても贅沢な時間ではありませんか。

ぜひ、あなたも油絵を始めてみませんか。


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