遠近法 「距離点法 (D点法)」

距離点法(D点法)は、測点法の一種とも言えます。

DはDistance Pointの頭文字です。

距離点法(D点法)は画面と45°をなすパースラインと、視心へのパースラインとの交点から奥行きを得る方法です。

M点法では二等辺三角形を使って奥行きを求めますが、距離点法 (D点法)では直角二等辺三角形を使います。

正方形ABCDの対角線ACの透視図を考えます(図1 赤線)。

距離点法 (D点法)の考え方

距離点法 (D点法)
(図1)

正方形ABCDの対角線ACの透視図を考えます(図1 赤線)。

線分ACは画面と45°をなしていますから、その消失点D2は、SPから45°に引いた直線と画面PPとの交点になります。

※ 距離点は反対側に、もう一つあります(D1)。
※ SPとVc、VcとD2(VcとD1)の距離が同じ長さであることから、距離点(D点)と呼ばれます。

Cの位置を距離点を使って求めます。

透視図上で、線分DCはVcに収束します。

線分DCと線分ACの交点がCとなりますから、透視図上でAとD2を結び、線分D・Vcとの交点からCを求めることができます。

このように画面上に実長を測っておけば、同様の手順で距離点(D点)を使い、透視図上に割り付けることができます。

ちなみに、Vcから45°をなす線分(図2 緑線)の透視図も、次のように同様に求めることができます。

距離点法 (D点法)
(図2)

距離点 (D点)を使って、室内空間を描いてみましょう。

 距離点法 (D点法)の考え方を知っておくと、特に一点透視図法の室内空間を描く時に便利です。

では、実際に距離点 (D点)を使って、図3のような室内を描いてみましょう。

距離点法 (D点法)
(図3)

平面図の右から2マス目(赤い三角)に視点を置くこととします。

距離点法 (D点法)
(図4)

間口寸法 6マスと、高さ寸法 5マスを取れば、部屋の一番手前の形が描けます(図4)。

目の高さを1.5マス(任意)としてHLを引きます。

VcはHL上の右から 2マスのところです。

各コーナーとVcを結びます。

D点はVcから遠い方に設定します。

VcからD点までの距離が、視距離となります。

距離点法 (D点法)
(図5)

図5のように奥行き寸法を、AからBに6マス測りD点と結びます。

BDとA・Vcとの交点Pの位置が最深奥行きの壁の位置となります。

Pから水平、垂直に引いた線(黄矢印)とパース線との交点QとOから、さらに垂直、水平に延長して四角形OPQRを得れば、一番奥の壁を描くことができます。

距離点法 (D点法)
(図6)

次に窓を描きます (図6)。

Bから窓の奥行き寸法 2マスを測ります(図4 E)。

EF(3マス)が窓の横幅寸法となります。

E、FをそれぞれD点と結び、BからVcに結んだ線との交点(P、Q)を求めます。

窓の高さ位置はAから 2マス測ります。

STが窓の縦幅(2マス)となります。

S、TをそれぞれVcに結びます。

P、Qから下ろした垂線との交点を求めると、abcdが窓となります。

距離点法 (D点法)
(図7)

最後に右のドアを描きます (図7)。

ドアの奥行き位置を、まず左の壁に割り付けます。

右の壁に直接割り付けることもできますが、そのためには図のVcに対して反対側に、もう一つのD点を設定する必要があります。
しかし、紙面の都合でどちらか片方のD点を利用することが多いので、今回はこのように割り付けています。

Bから 4マス (図7 E)測ってD点と結び、BからVcに結んだ線との交点Pを求めます。

Pから水平に線を引き、反対側の壁に割り付けます (図7 Q)。

高さ寸法は、床から 4マス(図7 T)測り、Vcと結びます。

Qから下ろした垂線との交点dを求めると、abcdがドアとなります。

D点法
(図8)

これでパースが描けました (図8)。

最後に

距離点 (D点)法は一点透視図法に対して使われることが多い考え方です。

もちろん、二点透視図法の作図に対しても使えますが、あまり見かけたことはありません。

興味があれば挑戦してみてください。

距離点(D点)法について詳しく知りたい方は、透視図法に関するおすすめの本を紹介していますので、興味のある方はそちらもご覧ください。

≫「透視図法に関するおすすめ本 4選」はこちら


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